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2005年2月26日 山陽新聞掲載 記事

プレスリリース詳細

2005年2月26日 山陽新聞掲載 記事

こうして生まれたわが社のヒット商品に当社製品が掲載されました。

小学校の体育でプール活動は、児童の楽しみの一つ。しかし、水難事故が依然、後を絶たない。学校現場は、安全な授業に知恵を絞る。

学生服で国内上位三社の一角を占める明石被服興業。6年前に小学生用の水着「オレンジクラス」を発売した。

一般的な紺色ではなく、水中で確認しやすいオレンジ色の生地を採用。保護者や学校の安全管理に対する意識の高まりを背景に、普及に弾みがついている。

河合秀文専務は、「発売当初は『目立ちすぎる』と受け入れられず、全くの不振。撤退も考えたが、子どもへの安全確保に必ず役立つと、信念をもって販売を続けた」と強調する。

開発を始めたのは約10年前。夏になると寄せられる学校での水難事故の知らせに、「メーカーとして防止対策に寄与できないか」という声が社内で上がった。体育衣料分野で取引があった合繊大手の旭化成(大阪)に声を掛け、共同プロジェクトをスタートさせた。

テーマに掲げたのは、水中での視認性の向上。当時、学童用水着の色は、市場のほぼ100%が紺色だった。これに対し、プールの底は同系のライトブルーや灰色が大半。「紺色では底と同化し、児童がおぼれた時に発見が遅れるのでは」という疑念がわき、「水着イコール紺」という業界の常識への挑戦を決めた。

科学的な根拠を得るため、赤や緑、紺など10色の生地を選び、30センチ、60センチ、1メートルの3つの水深で視認実験を行った。その結果、静止時や波がある場合などあらゆる条件下でオレンジ色が優れていることを確認。一年後に製品化した。

ところが、モニター調査で思わぬ欠点が浮かび上がる。「明るい色ゆえに、ぬれた状態では透けやすくなってしまう。水着としては致命的な欠陥だった」と、開発を統括したスクールスポーツ部の金田伸吾企画課長。研究は振り出しに戻った。

透けない水着を生み出すため、糸の組み合わせを変えたりして何十種類という生地を試作。最終的に、ポリエステル糸の中心部に特殊セラミックを練りこむ手法にたどりつくまで、さらに3年を要した。「安定した市場で冒険をする必要があるのかと、批判も出た。だが、一人でも多くの児童を救いたいとの思いで開発を続けた」と河合専務。

満を持して発売したのは、1999年。しかし、従来の水着より価格が2~3割高いこともあり、当初は苦戦。営業部隊がサンプルを持参して学校を回り、視認性の良さを訴えかけた。

2002年に鳥取県米子市のほとんどの小学校で採用されたのを機に、徐々に採用する学校が増加。3年前からは年間2割のペースで販売量が伸びており、現在、岡山県など中四国、九州地方を中心に年間、約1万着を販売。同社の水着販売総数の約1割に達した。

今年2月には、全国各地で水辺の事故防止に取り組むNPO法人(特定非営利活動法人)の日本ライフセービング協会が安全に配慮した製品として認定。救助のプロから”お墨付き”を得た。

河合専務は「機能の高さが評価された。今後はデザイン面などで新たな魅力を付加して、一層の普及を図りたい」と話している。(おわり)

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